第1章|ファシリテーション ― 変革リーダーのコアスキル
要約・まとめ

ファシリテーションにおいて大切なことは、メンバーへの腹落ち感を醸成させることである。腹落ち感を持たせるには、①目的と理由を深く理解させる②あるべき姿をメンバー自身が描く③ワクワク感を持つまで納得させる、が必要である。しかし、自身の専門性やポジションパワーが生かせない場でのファシリテーションは難しく、自分の意見を押し付ける会議になりがちである。そこで、仕込みとさばきが必要となる。
大事だと思ったこと
ファシリテーションのゴールは、「メンバーの腹落ち感」。紆余曲折あろうとも、これができないと会議を行う意味がないのだろう。
会議は一般的に忌み嫌われる傾向にあるが、腹落ち感を醸成するというゴールを意識できていないことが、忌避感につながっているのかもしれない。
自分事に落とし込む
非常に定性的な目標となってしまうが、「腹落ち感」というものがメンバーに起きているかどうか、意識しながら会議の場に臨む。腹落ち感の見定め方や、確認方法については、本書を読みながら考えを深めていきたい。
第2章|議論の大きな骨格をつかむ
要約・まとめ

仕込みの目的は、「議論の目的を達成するために、考えるべきこと・議論すべきこと」を考えておくことである。議論の最終目的は行動することであり、そこから逆算して仕込みを行うべし。
仕込みでは、主に3つのことを行う。まず1つ目は、議論の出発点と到達点を定めておく。合意形成のステップを踏まえ、今回の議論をどこから始め、どこまで進めるかを事前に考えておくのだ。
大事だと思ったこと
仕込みは、別にやらしいことではない。むしろ、目的達成のために率先してすべきこと。議論は行き当たりばったりで進めるものではない。事前の綿密な設計が、成功の確率を高める。
自分事に落とし込む
特に自身がなしたいプロジェクトであればある程、議論の成功確率は高めたい。一方で、自身の回答に誘導しないことも大切である。いずれにせよ、事前設計は練習あるのみだと思うので、今後の議論については仕込みを徹底して行うことにする。
第3章|参加者の状況を把握する
要約・まとめ

仕込みですべきこと2つ目は、参加者の状況を把握する。特に、議論のテーマ・議題から、参加者の状況を押さえることが求められる。「議題に対する認識レベル」「議題に対する意見・態度」「そもそもの思考・行動特性」を押さえておくことが好ましい。
大事だと思ったこと
人に寄り添ったファシリテーションが大切。議論のゴールが「行動すること」なので、議論終了後に参加者が能動的に活動を始めてくれるのが好ましい。そのためには、参加者の気持ちに配慮したファシリテーションが求められる。
自分事に落とし込む
この章は、付け焼刃では難しい。他人のことを球威理解するなんてできないので、日ごろからのコミュニケーション行動が求められる。自身が苦手な分野なので、自身に合ったコミュニケーション手段は模索していきたい。
また、人を理解することは常に意識していきたい。特に、普段の議論での発言を聞き、論点は何か考える癖を付け、各人の状況把握の訓練を続けていきたい。
第4章|「論点」を広く洗い出し、絞り、深める
要約・まとめ

仕込みですべきことの3つ目は、議論の出発点と到達点をつなぐための準備だ。具体的には、ファシリテーターの頭の中に、「議論の到達点」と「重要な論点とその関係」を頭に焼き付けておくこと</span>が重要だ。
そのためには、論点把握のステップが効果的だ。広げる・絞り込む・深めるの3ステップを行うことで、議論前に論点の地図を作り、議論中に現在地を把握できるようにすることで、頭が真っ白になる事態を防ぐことができる。
大事だと思ったこと
論点の地図を作るためには、一旦広げてから絞り込む必要がある。論点を洗い出すことは非常に難しいため、広く捉える癖を付けないと議論の最中に思いもよらない論点が出てきてしまうのだ。
自分事に落とし込む
特に大切そうなことは、議論の論点を4つに整理して「議論すべき論点」と「確認すべき論点」に絞り込んでおくこと。来週の会議から、実行してみる。
第5章|合意形成・問題解決のステップでファシリテーションを実践する
要約・まとめ

合意形成のステップをブレイクダウンすると、問題解決のステップが出てくる。すなわちファシリテーションの場は、「場の目的の共有・合意」+「課題解決」である。
ファシリテーションスキルはリーダーシップのために必要なスキルであり(ヒト系)、正しく運用するにはクリティカル・シンキングが必要となる(思考系)。
大事だと思ったこと
いずれのステップにおいても、大切なことはイシューを捉え続けること。クリティカル・シンキングの課題解決ステップが出てきたことからも、イシューを捉え続けることの重要さ+難しさが分かる。
自分事に落とし込む
イシューの特定+イシューを捉え続けること。そのためにはクリティカル・シンキングを更に磨き続ける必要がある。
またファシリテーションでは仕込みが大切なことは分かるが、瞬発力的なクリティカル・シンキングも必要そう。イシュー・論点は何かを考える癖を付ける練習は、引き続き行っていく。
第6章|発言を引き出し、理解する
要約・まとめ

さばきにおいて大切なことは、発言を引き出し、理解し、共有すること。
発言の理解・共有には、発言自体を構造的に受け止め、どのように受け取ったかを発言者に返す。理解があっているかを確認する作業が不可欠である。
大事だと思ったこと
参加者の発言は、①何のために②何について③何を 話しているかを理解することが必要。「So What?」などを使って、深堀すること。
自分事に落とし込む
普段の会議では、盛り上がらないことを気にしてしまい、「発言を促す」ことに意識を向けていた。もう少し、「発言を理解する」ことに意識を置いたファシリテーションをすることが、今後の成長には必要そう。
第7章|発言を深く理解する
要約・まとめ

発言を深く理解する=話し手の「論理の三角形」を完成させることである。
話し手は、いつでも論理的に話せるわけではない。頭の中で考えながら話しているため、どうしても前提の省略や情報の欠損が生じる。
話し手の論理構成を完成させるには、適切な質問が必要。質問の際は、相手の論理破綻を攻める意図を持ってはいけない。相手の主張が正しいという仮説のもと、相手を尊重した発言が求められる。
大事だと思ったこと
理解するという行動は、独りよがりになってはいけない。相手にベクトルを向け、相手の主張を補完するという姿勢を持つことがとても重要。
自分事に落とし込む
本書にも書いてあったトレーニング、新聞やニュースから論理の三角形を導き出す練習から取り組んでみる。また、自身がファシリテーターでない会議で、論理の三角形を完成させる練習を、脳内シミュレーションしてみる。
第8章|議論を方向づけ、結論づける
要約・まとめ

議論を方向づけるには、議論・発言の状況を分析して対応を考えなければならない。①参加者に任せ委ねる②必要な論点を再確認する③議論を広げる/深める④今は話さず後回しにする⑤論点を戻す。
議論を結論付けるには、合意できていない論点について、参加者に合意が必要となる。合意できていない論点を、参加者が納得できるレベルまで細分化し、次回までの宿題とする。
大事だと思ったこと
事前に論点を整理し、当日のさばきに活用する。ここでも事前準備が威力を発揮する。会議は準備8割。
また、参加者に委ねることも重要。委ねることができないのであれば、そもそも人選ミスなのかもしれない。ファシリテーターが発言しないでも有意義な会議が理想的。
自分事に落とし込む
まず大切なスキルは、発言から論点を捉えるスキル。これは意識しないと身に付けられないので、普段のMtg.から意識して取り組むことにする。
また、空白の時間を恐れない。無言の時間が”考えている時間”なのか”発言できない”時間なのかを見極め、適切な裁きを行えるように訓練したい。
第9章|対立をマネジメントする

対立が生じる理由は、おおむね5つに分類される。すなわち、①お互いの持つ情報が異なる②お互いが重視するポイントが異なる③何がどの程度どのように問題か、認識が異なる④考え付く解決策と、解決策選択時のポイントが異なる⑤解決策のどれを選ぶか異なる。
対立が生じた際は、5つのポイントのどれが原因かを探り、解決するための一手を考える必要がある。
大事だと思ったこと
対立をうまくコントロールすることで、より良い議論にすることも可能である。対立を過度に恐れる必要は無い。
自分事に落とし込む
対立というと口論レベルをイメージするが、もっと広い範囲を対立と捉えても良さそう。情報格差と認識のずれが、人をすれ違わせるということは覚えておく。
またファシリテートの立場でなくても、人と意見が食い違った際には、この考え方は役に立ちそう。
第10章|感情に働きかける
要約・まとめ

会議のファシリテーションにおいて、感情に配慮することは非常に重要である。人は感情で動く生き物なので、感情をないがしろにしてはいけない。
感情へ配慮する際には、3点考慮すべき。①場の空気を整え、②感情に対処し、③集団の感情に気を配る。
大事だと思ったこと
感情のマネジメントにおいて大切なことは、安全性の担保と発言機会。
発言しやすい空気を作ることで感情を吐露しやすくし、適切なタイミングで感情を吐き出してもらう。この2点を適切に行えれば、適切な感情マネジメントができそう。
自分事に落とし込む
最近、無関心のまま会議に出てしまうことが多いため、本章を読んで反省。良いファシリテータになる前に、良い会議参加者にならねば。
自分の立場で考えると、ネガティブを吐き出す際に誰がいるかも重要。あまり人数が多い場でネガティブ発言をすることに躊躇するのは普通だと思うので、適切な場を設けつつ感情のさばきを行うことが重要だと思う。
第11章|ファシリテーションは「合気道」
要約・まとめ

ファシリテーションの目指すべき姿は「ファシリテーターがファシリテートしない」こと。ファシリテーターがいなくとも生産的な議論をメンバーが行い、腹落ちし、自発的に次のアクションに取り組めることが理想。
理想はあくまで理想であり、この領域へたどり着くことはそうそうない。なので、ファシリテーターは準備を整え、いざという時だけ手を差し伸べる必要がある。
大事だと思ったこと
ファシリテーターはコントロールすることが大切だと思っていたが、実はそうではない。導かれたとメンバーが思わないよう、議論のゴールへ連れていくことが大切。なので、理想はメンバーが自分の力でゴールへたどり着けること。
自分事に落とし込む
話せずに終わる会議もたまにあるが、それは意図せず(話を挟み込むきっかけがなかった)。そうではなく、意図して話さない状況を作り出さねばならない。
そのためには、①会議へ参加するメンバーの厳選②事前準備と情報共有③当日の出だしの空気づくり、などが必要そう。