【要約・まとめ】『プロフェッショナルの条件』をまとめてみた

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BYB

年間100冊以上の本を読む30代サラリーマン。国内MBAを最優秀で卒業し、その知見を用いて人生やビジネスで役に立つ書籍を紹介します。

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Part1|いま世界に何が起こっているか

要約・まとめ

1章:ポスト資本主義社会への転換

ポスト資本主義社会への転換

知識の持つ意味合いは時代によって変わります。最古の時代では、知識と技能(テクネ)は分けられていました。産業革命によりテクノロジーが生まれ、知識は道具に埋め込まれまきた。その後、テイラーの生産性革命により、知識は業務活動に入れ込まれました。現代は、知識の中に知識が埋め込まれるマネジメント革命の時代と言えるでしょう。

かつての知識は一般知識でした。しかし、今日求められる知識は、高度な専門知識です。

2章:新しい社会の主役は誰だ

新しい社会の主役は誰か

知識のダイナミクスは、組織にも変化を要求するようになりました。すると、組織内の人にも変化が生じます。労働者から知的労働者への変化です。

知的労働者は、自分で考え、専門性を活かして自主的に働くことが求められます。一方で、組織はその専門性が活かせるように環境を整え、知的労働者から選ばれる存在でなくてはなりません。組織が一方的に選ぶ時代ではなくなったのです。

組織も労働者も、自身が単一目的のために高度に専門化していることを、認識せねばなりません。

明日への学び

20年も30年も前にこの内容が書かれていたことにまず驚いた。最近の日本でようやく、終身雇用の限界が議論されるようになったというのに。

こういった良い本を見つけて読み、自分ごととして噛み砕き、養分とすることが大切であることを改めて感じる。そのためには量を読み、質を求め、記録し続け、学び続けることが大切なのだろう。

Part2 働くことの意味が変わった

要約・まとめ

1章 生産性をいかにして高めるか

生産性をいかにして高めるか

生産性革命の問題点は、知識労働者の生産性が向上していない点だ。知識労働の生産性を高めるには、労働者が資本と技術を使って何をするかにかかっている。すなわち、より賢く働くことである。

そのためには、仕事の再定義が不可欠と言える。たとえば、「なんのために給与を払うのか」「この仕事にはどのような価値を付加すべきか」など。

2章 なぜ成果があがらないのか

なぜ成果があがらないのか

成果とは組織への貢献であり、組織の存在理由は組織外の世界への奉公である。すなわち、成果とは外の世界のために動いた結果であり、組織内の活動は最小化されなければならない。

知力・想像力・知識は、成果をあげるための基礎的な資質にすぎない。必要なのは、たとえば自らのマネジメント。考えることこそ、知識労働者固有の仕事である。

成果を上げるためには、特別な才能は必要ない。貢献するということを習慣にするだけでよいのだ。

3章 貢献を重視する

貢献を重視する

成果を上げるには、まずは「どのような貢献ができるか」を自問すること。

なすべき貢献には3つの領域がある。直接の成果、価値への取り組み、人材の育成。

明日への学び

組織への貢献とは、すなわち外部への奉公である。決して、意味のない根回しをしたり業務を押しつけ合うことではない。非常に分かりやすい。一方で、皆がこの考えを持てない限りは、理想論だろう。

組織風土、人事制度、評価制度などを組み合わせ、部下にいかにして外を向いてもらうか。ここも大切になろう。

とはいえ、まずはマネジメントたる我々がこの考えを持っていなければ外部への奉公は無理である。知識労働者として生きていくためにも、自身の思考はなんのためにあるのかを常に頭の片隅に置いておきたい。

Part3 自らをマネジメントする

要約・まとめ

1章 私の経験を変えた七つの経験

私の経験を変えた七つの経験
私の経験を変えた七つの経験

成果を上げるには、簡単ないくつかのことを実行するだけである。

  1. 失敗しても諦めずに挑戦し、努力し続ける
  2. 真摯に、誇りを持ち、仕事を遂行する
  3. 日常生活の中に継続学習を取り込む
  4. 自らの仕事に対して評価することを、仕事そのものに組み込む
  5. 自分の得意・不得意を知る
  6. 新しい仕事に取り組む際は、何を求められているかを考え抜き、実行する

2章 自らの強みを知る

自らの強みを知る
自らの強みを知る

自らの居場所を決めるには、自らの強みを知る必要がある。強みを知るとは、自らの護りたい価値観・学びやすい学び方・進めやすい仕事の仕方を知ることである。

そのためには、フィードバック分析(行動と、行動に期待することを記録しておき、後日期待と結果を照合する)を行うとよい。

3章 時間を管理する

時間を管理する
時間を管理する

成果をあげる者は、時間を記録し、管理し、要約・まとめている。時間を記録することで、無駄な仕事に気づき省く。大切な業務は時間を要約・まとめて対応する。

時間こそが、成果をあげるために最も欠乏する資源である。

4章 もっとも重要なことに集中せよ

もっとも重要なことに集中せよ
もっとも重要なことに集中せよ

成果を上げる秘訣は、最も重要なことからはじめ、しかも一度に一つのことしかやらないことだ。そのためには、時間をマネジメントし、やらないことを決め、真に意味あることを決断する勇気を持つことだ。

明日への学び

要約すると、なんとなく他の自己啓発本でも読んだことのあるような内容になってしまうが、実際はドラッカーの経験談や分析に基づいた章になっている。

時間を管理する、やらないことを決める、強みを生かす。どれもよく聞くワードだが、できているかと言われると不安が残る。

小さいことからやってみることが大切。まずは、自分の時間の使い方を記録することから始めてみようと思う。

Part4 意思決定のための基礎知識

要約・まとめ

1章 意思決定の秘訣

意思決定の秘訣
意思決定の秘訣

成果を上げる意思決定には、5つのステップを経る必要がある。

  1. その問題が基本的・一般的な問題か、特殊な問題かを見極める
  2. その決定により何を成し遂げねばならないかを明確にする
  3. 成し遂げるための100点の正解を考え抜く
  4. 決定を行動に移すためのプロセスも、決定に組み込んでおく
  5. 決定の検証を行い、フィードバックする

また、何も決定しないというオプションもある。不要な決定は行うべきではない。

2章 優れたコミュニケーションとは何か

優れたコミュニケーションとは何か
優れたコミュニケーションとは何か


コミュニケーションとは、知覚である。相手がどう受け取り、どう行動するかが全てである。

組織においては、部下と上司の経験共有が、コミュニケーションにおいて不可欠である。組織の一人から他の一人へのコミュニケーションが束なって組織風土を形作り、組織のあり方を決める。

3章 情報と組織

情報と組織
情報と組織


従来の組織は軍隊がモデルであった。情報型組織はオーケストラのように、個々が異なるパートを受け持ち、曲を奏でる。楽譜は演奏しながら書かなければならない。そのために、自己管理と責任からなるリーダーシップを、現場からトップまで持ち合わさねばならない。

4章 仕事としてのリーダーシップ

仕事としてのリーダーシップ
仕事としてのリーダーシップ

真のリーダーは以下のような人である。

  • リーダーシップは組織の使命を果たすための仕事の一部、と見れる人
  • 自らが最終責任を負うと知っている人
  • 付き従う者がいる人

5章 人の強みを生かす

人の強みを生かす
人の強みを生かす

良い上司とは、部下の強みを把握し、その道で一流となるよう育て、実行することを部下に要求する

組織は弱みを補い合い、強みを成果に結びつけるためのものである。

6章 イノベーションの原理と方法

イノベーションの原理と方法
イノベーションの原理と方法

イノベーションとは偶然ではない。起きるべくして起きている。機会を分析し、客の価値を認識し、一つのことに小さく集中し、トップを狙う。これがなすべきことである。

すべきことは、凝りすぎない、多角化しない、未来のために行わない。

Part5 自己実現の挑戦

要約・まとめ

1章 人生をマネジメントする

自分の人生をマネジメントする
自分の人生をマネジメントする

人生100年時代、組織よりも人のほうが長命になりました。一つの組織で人生を終えることは難しく、第二の人生設計が不可欠な時代です。

  • 転職など環境を変える
  • 副業でパラレル・キャリアを持つ
  • ソーシャル・アントレプレナーになる

普段の活動にすこしずつ、これらの活動を取り入れながら、移行するのがベストです。

2章 教育ある人間が社会をつくる

“教育ある人間”が社会をつくる
“教育ある人間”が社会をつくる

知識社会の代表者は、教育ある人間です。教育ある人間の定義は難しいですが、たとえば…

  • 西洋だけでなく、他の偉大な文化・伝統を理会する
  • 組織を通じて、自身の専門知識を活かす術を持つ
  • 多様化する専門知識を理解する能力(リテラシー)を持つ
  • 自身の専門分野を理解しやすいものにする

3章 何によって憶えられたいか

何によって憶えられたいか
何によって憶えられたいか

「何によって憶えられたいか」は自らの成長を促す問いです。なりたい姿を思い描き、その姿へ成長することが自身の責任であると捉え、行動することが、成果を上げることにもつながります。

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